私は公務員という安定した職に就きながら、その仕事内容や将来性、人間関係に悩み、公務員から一般企業へ転職をした経験があります。
ここでは私と同じように「公務員辞めたい」という思いを抱えながら、日々の仕事に向き合ってる方にこそ伝えたい、知ってほしい、公務員から一般企業に転職した私の経験と転職を通じて学んだことについて紹介していきます。
私の転職経験を
- 公務員をなぜ辞めたのか
- 公務員から民間企業へ行った私の経歴
- 公務員時代と民間で年収がどう変化したか
- 公務員から転職する方法
- 公務員を辞めて後悔していること
という5つの内容に分け、私自身が転職で得た経験のすべてを語り尽くしてみたいと思います。
公務員から一般企業へ転職
私は高校生のころに「自分が住む大好きな町を活性化させたい」という思いから公務員を目指すようになりました。
その後、九州大学に進学。
大学院時代に受けた地元の公務員採用試験に無事合格し、夢にまで見た公務員としての社会人生活をスタートすることができました。
しかし、私は高校のころから夢見た公務員という安定した仕事を辞め、一般企業へと転職しました。
公務員から転職した企業では、学生時代に学んだことを生かし、教育系企業のマーケティングや商品開発に関する仕事をしています。
以上が、私(FuKaSe)の簡単な経歴です。
続いて、皆さんが疑問に思うであろう私が公務員を辞めた理由について紹介してみたいと思います。
公務員から転職した理由
友人や職場などで「公務員辞めた」「元公務員です」という話をすると、必ず「何で?」という質問が飛んできます。
ここではなぜ私が公務員を辞め、一般企業へ転職しようと思ったのかについて、私が公務員当時に感じていたことを正直に綴ってみたいと思います。
とはいえ、「公務員から一般企業へ転職したきっかけはコレなんです!」とひとつに辞めた理由を断定することは難しく、その理由は大小いくつもある訳です。
そんないくつかある理由の中から、ここでは私が公務員として働く中で特に強く感じていた3つの不満を紹介します。
上司の存在がキツかった
まず、配属してすぐにやる気を削られたのが、上司の存在でした。
ザ・公務員・・・いわゆるテレビドラマなどでよく見る『お役人さま気質』の方って実際にドラマの世界だけではなく現実世界でも多く存在します。
もちろんそのような方ばかりではありませんが、私の直属の上司はまさにザ・公務員の方だったのです。
公務員に限った話ではない訳ですが、特に私が勤めていた部署は上司との人間関係が仕事に影響を持つ環境にありました。
そして、事なかれ主義という言葉はこの人のためにあるのではないのか、と思ってしまうほど、加点を目指すのではなく減点を避ける仕事を目指した仕事ぶりを見せつけられ、不満だけが積もっていく日々が過ぎていきました。
今思えば、仕事もろくにできない新人のくせに夢ばかり描き、あれこれと仕事を増やそうとする私のような存在は、ただただめんどくさい新人であり、その対応としてやる気のない風に接していたのかもしれません。
とはいえ、こうした上司のもと、与えられた仕事を減点されないレベルに仕上げていくという恐ろしく後ろ向きな仕事を淡々とこなす日々に段々と嫌気が指してしまったのです。
適材適所ではない人事
公務員の人事は適材適所ではありません。(表向きは適材適所ですが)
年度末に所属長に希望する部署を聞かれ、それをもとに人事課が異動命令が出されるわけですが、希望は勤続年数が多い年配の人やコネクションが優先され、勤続年数の少ない若手は人数合わせに使われるただの駒と化しています。
たまたま自分の希望が通る同期もいましたが、ほとんどの若手は「経験を積め」という言葉を添えられ、大概は全くの専門外の仕事をやらされることになります。
どれほど熱意やその分野を学生時代に研究してきているかは全く関係なく、 希望が通るのは、いわゆるコネクションを持っている二世公務員か、よほど突出した学歴や資格を持っている者のみでした。
その一方で、年配の方々は出世していく人以外ほぼ同じ仕事をすることになる部署をグルグルと回っており、磨き上げられた専門性を生かし(皮肉たっぷり)、定年までの時間を減点されない仕事で埋めていきます。
こうした人事文化が色濃く存在しているため、新年度になってもリフレッシュ感はほぼありませんでした。
公務員の出世に対する疑問
努力することが無駄である、ということは決してありません。
それは公務員の世界だってもちろん同じです。
ただ公務員の場合、プロジェクトを成功させようが、成果をどれだけ出そうが、その結果に対して報酬が発生することはありません。
公務員として努力し成果を上げてた先にある報酬は「出世」ただひとつです。
とはいえ、公務員は一般企業と違い、自社製品やサービスをどれだけ売ったかという数値評価が難しいため、上司からの勤務評価が出世に直結していきます。
そのため、出世するための努力はどれだけ成果を上げるか以上に、どれだけ上司に好かれるかがとても重要です。
成果を上げたうえで、こうした公務員独特の出世術を身に着け、その術に長けた人が大きく評価される世界だと感じました。
「郷にいては郷に従え」を胸に盲目的に突き進むことができれば、もしかしたらその先には幸せがあったのかもしれませんが、私は薄目を開いてしまい、その流れに乗ることができませんでした。
頑張ろうが頑張るまいが基本一律に給与が上がっていく公務員の働き方システムより、自分の専門性をもっと生かすことができ、成果が評価されるそんな一般企業で働いてみたいという思いばかりが募っていくのでした。
公務員から転職して年収はどう変化したか
公務員時代と転職後の私の年収変化について、赤裸々に語ってみたいと思います。
まず転職する直前、公務員としての年収は約450万円でした。当時の年齢は28歳。
その後、公務員から企業へと転職した翌年の年収が約500万円でした。
転職先の企業は、アジア圏における教育DX(デジタル・トランスフォーメーション)発展を目指す企業で、商品開発が主な業務となりました。
学生時代に取り組んできた研究が転職時に大いに評価されたことで希望部署に配属され、プロジェクトリーダーなどを務めることができました。
2018年から2020年に掛けては、地元国立大学情報学部の社会人大学院として研究にも挑戦することができ、現在は公務員では実現することができなかったであろう収入を得ることができています。
公務員から転職する際にやったこと
では、私が公務員から民間企業へどうやって転職したのかについて紹介します。
公務員から転職する際、最も大きな壁になったのが転職に関する情報の少なさでした。
公務員から民間企業へ転職したいと思っても、自分の転職市場における価値は全くの未知数でした。
そこで、私は知人の紹介でまずは転職市場の情報を集めることにしました。
自分の転職市場価値を知る
公務員は転職しても失敗する。
公務員の転職市場価値は極めて低い。
ネットで情報を集めようとすると、当時はこのようなマイナスな情報がほとんどでした。
こうしたことから、私自身、公務員という職業は転職市場では何のアドバンテージも無いキャリアだと考え、公務員を辞めて他業種の一般企業へ転職することは難しいと考えていました。
そんな私が考えを大きく変えたのが、リクルートキャリアを退職し、個人でキャリアカウンセラーをしているという友人と再会し、公務員の転職市場価値は非常に高いという想定外の話でした。
その友人によると、昨今の公務員人気もあり、20代・30代の公務員の方は狭き門を勝ち抜いたことから、企業側は「公務員試験に合格=それなりの教養がある」と判断してくれるというのです。
とはいえ、関係は友人同士。話半分でその場のアドバイスは受け流したわけですが、日々の仕事に戻れば悶々としてしまう日常生活が待ち受けており、1か月もたたないうちに「物は試しに」という思いと、「自分の転職市場での価値を知ってみたい」という思いから再びその友人と会い、正式に転職サポートを依頼することになりました。
転職情報を得る方法
私はキャリアカウンセラーの友人と話すことで、自分自身に想像以上に転職市場価値があることを知ることができましたが、私のようにそうした知り合いが近くにいる方ばかりではないと思います。
そこで、ここでは私の転職を後押ししたおすすめの転職市場価値チェック方法について紹介します。
MIIDAS(ミイダス)という転職サイトは、自分の転職市場価値を簡単にチェックすることができるのでおすすめです。
MIIDASが優れている点は以下の2つです。
- 自分の価値を知ることができる
- 企業側から転職オファーが来る
まずMIIDASでは、自分と同じ学歴・職種・年齢の方の平均年収や転職市場価値を提示してくれます。
このように文章を入力する必要のない簡単なプロフィール入力で自分自身と同じ境遇の方の年収を把握することができるのです。
この自分自身の転職市場価値を提示する過程では、あなたが特定されるような本名やメールアドレスなどの個人情報の登録は一切必要ないため、気軽な気持ちで挑戦できます。
5分もかからない登録が終わると、あなたと同じ状況の方の年収とあなたを必要としている企業数が表示されます。
これだけでも価値があると思いますが、おすすめなのはその先にあるMIIDASのサービスです。
転職市場価値を調べた後に、MIIDASへ自分自身の情報を登録することで、企業から年収や業種の提示を含めたオファーメールが届くようになるのです。
このアカウント登録により、登録したメールアドレスに企業側からオファーが週1回送られてきます。
私の経験上、自分自身が転職市場においてどれほどの価値があるのか、どういった企業が自分を必要としてくれているのかという情報は何より価値のある情報であったのと同時に、転職することで年収を上げることができるかもしれないと期待が持てることで、転職に向け動き出す気力が湧いてきます。
私のように、転職市場についてあまりよく分からないという方や年収を上げるアクションを起こしたいけどあまり手間や時間は掛けたくないという方は、MIIDASに登録するという行動が転職で年収を増やす「はじめの一歩」になるはずです。
公務員から一般企業に転職して後悔していること
公務員から一般企業へ移ったことで、やりたいことができている感はある一方で、仕事にかかわる時間は公務員時代とは比べ物にならないほど増えています。
給料も今でこそ順調に増えていますが、いつ業績が落ちるかヒヤヒヤしながら仕事に取り組んでいます。
総じて、この転職で感じた個人的な見解をまとめてみると、公務員とは大きく違う気質が一般企業にはあるということです。
特に公務員と一般企業の間では「自分を成長させる」という意識が全く異なります。
一般企業は公務員と違って安定はしていません。公務員は給料が減ることはまず有り得ませんが、一般企業では日常茶飯事です。もっといえばリストラだってあります。
そうした状況だからこそ、自分を成長させなければ生きていけないという思いを非常に強く持つようになりました。
一方で、個人でやれることの限界をよく認識している方が多く、一緒に成長していこうという仲間意識が強くあります。
こうした雰囲気や気質が私には合っていたこともありますが、公務員から一般企業へ転職して本当によかったと感じています。
公務員を辞めるのはもったいないのか
「公務員を辞めたい」こうした思いを親や友人に伝えると、100%「もったいない」という言葉が返ってくるかと思います。
僕も転職に際して、妻や両親、友人に散々「もったいない」と公務員を辞めることを止められました。
しかし、公務員がもったいないという根拠を聞いてみると、「安定しているから」という理由が返ってきます。
では、本当に公務員は安定している職業なのでしょうか。
これからの日本の未来を考えると、東京都などの大都市圏以外の人口はドンドンと減っていく時代です。
こうした時代にあって、公務員の給与は不安定な時代を迎えていくはずです。
転職のある人生も悪くはない
「もし公務員を続けていたら…」そう考えたことは一度や二度ではありません。
しかし、現在となってはそうした「たられば」を考えなくなるほど、今の生活に満足するようになりました。
ここでご紹介した公務員から一般企業に転職したという私の経験がこれを読んでくれている誰かにとって参考になってくれたとしたら、これほど嬉しいことはありません。
本日は公務員から一般企業へ転職し、人生を切り開いた方法について私の経験をもとに紹介しました。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
はじめてコメント致します。
ケンといいます。
私も公務員で将来のキャリアについてずっと悩んでおり、現在転職活動をしています。
ある企業から内定をいただきましたが、その企業で本当にいいのか悩んでいた時、こちらのブログを拝見しました。
誠悦ながら経歴が少し似ているなと思い、コメントさせていただいた次第です。
大変印象的だったのが、「もし公務員をつづけていたら」という言葉でした。
そのような気持ちを感じた経緯などをお聞かせ願えたらと存じます。
コメントありがとございます。同じようなことに悩まれているということで、こうしてコメントをいただき、とても嬉しく思います。
民間に転職したことで、活躍の幅が広がったと感じています。一方で、元職場の同僚ともつながりが続いており、様々な近況報告をします。そうしたときに、あのまま公務員を続けていたら自分自身どうなっていたのかと考えることがあります。
公務員としてできることはまだまだあったと思っていますが、そうした思いも含めて今の仕事にぶつけて成長していきたいと思っています。
ケン様の人生も良い方向に進むことを願っています。